インプラント難症例について
最近行ったインプラントの症例のひとつです。(難症例という程でもないのですが)
この方は、74歳女性の方で右上6・7番の2本を埋入しました。
6番の部位の骨の厚みが若干薄くソケットリフトという術式を使い埋入しました。
以前は、オステオトームという器具を使いこんこんとトンカチのような器具で打ちつ
けその部分の骨だけを骨折させて押し上げて骨を作るという事を行っていました。
これは、患者様にとってはかなり負担がありました。「頭にがんがん響いた...。」と
仰る方もおりました。
しかし、以前のブログでも紹介しましたように最近の器具の発達は目ざましく
そのような事をしなくても済むようになりました。ドリル(骨を削る器具)をゆっくりと
骨の中に入れてゆくとそのドリルが骨を削りながら上顎洞の底の骨を押し上げて
くれるのです。インプラントの埋入が終わり、「ほとんど振動がなかった」との感想を
頂きました。この方の場合もその後腫れも痛みも無くすみました。(現在仮歯で骨
のできるのを待っているところです)
この器具を使用する事によりサイナスリフトというもっと骨の薄い方の場合に行う
手術(ソケットリフトよりも負担が大きい)もかなり少なくなって参りました。
「より安全に、そしてより痛み(負担)を少なく」というモットーを更に進化させて
いけるようもっともっと勉強し思索を深めねば...。と思う日々です。
2010.12.6 院 長